前回の【入院・手術前日編】はコチラ
今回は、いよいよ手術当日編です。
手術当日の動きや、手術の様子をまとめます。
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1日の流れ
時系列でまとめると、ざっとこんな感じです。
6:00 起床
7:45 手術の準備(検温・着替えなど)
8:20 手術室へ移動
8:30 手術開始
9:40 手術終了
10:00 部屋に戻る
11:30 目が覚める
13:00 ほっち、水が飲みたい&トイレを訴える
13:30 麻酔が完全に切れる
15:40~17:40 再び爆睡
19:00 部屋での診察
21:00 就寝
では、1つ1つ説明していきます。
起床から手術まで
メモ
① 禁飲食
② 検温・血圧
③ 手術着に着替える
6:00 病院のルールで朝6時に起床(はやい)
いよいよ、手術当日の朝を迎えました。
ほっちはよく眠れたようでスッキリ。(ベッドの柵に足をガンガンぶつけていましたが…)
そして、寝起き1番に「今日たまごっち、大人になるかもよ?!」「“にじふわっち”かな~♪」と笑顔。
本当にいいタイミングでたまごっちを買ったなぁと、嬉しい気持ちでした。
ほっちがひたすらたまごっちのお世話をして手術の時間を待っているあいだ、母は朝ごはんを買いに院内の売店へ。
手術のため、食べられないほっちの視線が突き刺さるなか、母だけ部屋で食べました。
(無言の圧力、ハンパないって!)
ちなみに、病室を出る場合は、必ずナースステーションの看護師さんにひと声かけるルールでした。
7:45 執刀医の先生や看護師さんが来て、手術の準備がスタート
・手術する場所をまちがえないように、顔に油性ペン(赤)で印をつける
・体温と血圧をはかる
・手術着に着替える
手術着をもらうときに、当直の看護師さんが、たまごっちのかわいいイラスト付き(手書き)の手紙をくれました。
手術前の緊張をやわらげようとしてくれる優しさに、親子で大感動しました!しかも絵が上手!!
ほっちもとても喜んで、嬉しそうにいただいた絵を机に飾っていました。
本当にありがたかったです。
8:20 お迎えの看護婦さんと共に、いよいよ手術室に移動
手術室に入室
メモ
麻酔が効いて、子どもが完全に眠るまで側にいられました
歩いて手術室へ。
ほっちは移動中、ずっと母の腕にしがみつき、無言でおびえていました。(胸が痛い)
手術室の前のフロアでは、母も手術着に着替えました。
【手術時の服装】
母は、ひっつめ1つ結び&ジーンズで大正解!!
着替えでもたつかずにすみました。
…そして、いよいよ手術室へ。
ドクターXのようにドアが左右にガーッと開き、親子で手術室に入りました。
まるで現実感がなく、でも、自分の心音だけはハッキリ聞こえて。
そんなド緊張の親子の耳に聞こえてきたのは…
BGM♪恋(星野源)
…シュール!!
※ちなみに、周辺の機械には絶対触らないよう言われました
手術開始
メモ
麻酔吸入時の反射行動に、母は半泣き!!
8:30 手術開始
「それでは手術を開始します」という先生の言葉で手術が始まりました。
「麻酔吸入で寝た直後は、体がはねたりするので足を固定します」
「その際暴れるので、みなさんおどろかれるのですが、普通のことなのでビックリしないでくださいね」
「脳の前頭葉のセーブが外れて一時的に興奮状態になりますが、すぐ治まります」
という麻酔の説明を受けました。
ほっちが麻酔のマスクをつけて深呼吸をしていると、1分くらいで目の焦点が合わなくなり白目に…(涙)
そして、突然、激しくむせ返って全身がけいれんしているような状態に!!
私はもう半泣き(なんとか耐えた)で、
「ゆっくり眠ってね。起きたら全部おわってるからね。お母さん側で待ってるからね、大丈夫だよ」
と一生懸命声をかけました。
白目になって、暴れながら意識を失ってゆく娘に不安なんてものじゃなく、もう恐怖しかなかったです。
本当に怖かった。(先生たちはいつものことなので全然へっちゃら。温度差!!)
麻酔が完全に効いて、ほっちが眠った状態になると、母は外へ。
手術が終わるまでは自由時間だけど、先ほどの衝撃が大きく、ドラマのような風景に現実感がわかず…。
30分くらいひたすら「大丈夫、大丈夫」と思いながらボーっとしてました。
そして、「術後2時間は絶対に側にいて、様子をこまかく見てください」と言われたのを思い出し、
あわてて自分の食事や飲み物を売店に買いに行きました。
手術終了
メモ
手術時間は1時間10分でした
9:40 手術終了
母は別室に呼ばれ、ほっちが抜いた5本の歯をもらい、執刀医の方から無事に終わった報告を受けました。
そして、ふたたび術着に着替え、ほっちの麻酔が覚める前に手術室に入りました。
寝ているほっちに声をかけ起こすと、意識はもうろうとしていましたが、しっかり目が合いました。
ほっちの第一声は「もうおわったの…?」
「寝てる間に終わっちゃうから、あっという間でビックリするよ。ダイジョブダイジョブ!」と手術前日に先生が話してくれた通りになり、
とてもホッとしました。
麻酔が効いているのでほっちはまたすぐ眠ってしまい、ストレッチャーで部屋に戻りました。
※抜いた5本の歯の画像ものせますが、少しだけ血もついていますので、たたみます。
大丈夫な方だけご覧ください※
サイズ感が伝わるように、500mlペットボトルのフタと一緒に撮影しました。
過剰歯が思ったより大きかった!!
1カ所にこんなに詰まっていたとは…。
そりゃ永久歯が出てこられないわけだよ。
本当に、抜いてよかった。(発見してくれた地元の歯医者さんに感謝)
犬歯の根っこが深くてビックリ!!
2時間は絶対安静
メモ
子どもが目覚めるまで絶対に目を離してはいけない!
部屋に戻った時のほっち↓
酸素マスクと点滴姿で寝入るほっちの姿に泣ける…。
(歯の手術でこれだけなんだから、病気の子どもの親の心境は計り知れない…)
そして、看護師さんから目覚めるまで絶対に目を離さないように言われました。
理由① どんな異変が起こるかわからない
理由② 麻酔の副作用があるかもしれない
理由③ 子どもが動いて酸素マスクや点滴がずれることがある
理由④ まれに、麻酔が切れるときに興奮状態になることもある
麻酔が効いているときは自分で息ができず、酸素マスクで呼吸を補助している状態です。
また、目が覚めても麻酔が残っているので何かを飲み込むことが難しいし、体もフラフラするので歩くのも危険。
水を飲んだりトイレに行くときには、必ず看護師を呼ぶように言われました。
そんな状態なので、保護者の見守りが必要なのです。
だから、手術が終わる前には大人もトイレに行っておくと安心です。
今回は個室だったからトイレがついており、よかったです。
さて、ほっちの様子はというと、酸素マスクがかゆいようで、寝ながら無意識に外そうとするので目が離せない。
1時間くらい爆睡していましたが、20分ごとに看護師さんが様子を見にきてくれました。
体温(36.3℃)や血圧をはかり、点滴のパックの交換などをしてくれます。
11:30 ついに、目が覚める
すぐにナースコールで看護師さんを呼び、口内の出血量や痛みの有無を確認してくれました。
酸素マスクが外れる
メモ
まだ麻酔が残っているので寝てしまう
目が覚めたといっても、まだ麻酔が残っているのでほとんど寝ているようなほっち。
酸素量を看護師さんがチェックしてくれて、問題ない数値で自発的な呼吸が戻っているので、酸素マスクが外れました。
酸素マスクを外すときだけ目が開きましたが、すぐにまた爆睡。
ほっちは今日1日、完全に飲食できないので、“今がチャンス”と母は買っておいた昼食を食べました。(だいぶ落ち着いた)
麻酔から完全に覚める
メモ
麻酔が抜け切るまで、術後から5時間弱かかりました
13:00 のどの渇きをうったえる
ほっちが目を覚まし、「のどが渇いた」「トイレ行きたい」と声をあげたのでナースコール。
看護師さんが口内を見てくれると、出血量も少なく、笑うと痛い程度で痛みもあまりない、良い状態でした。
そして、看護師さん付き添いの元、飲水&トイレ解禁。
むせることもなくスムーズに水を飲み、トイレにも行くことができました。
この時点で、すでに術後5時間弱。
ほっち、ようやく麻酔から完全に覚めることができました!
ホッとしたぁああ~~!!!!(泣)
看護師さんからは、
「明日にかけて、抜歯したところが腫れたり、発熱することがあるので、そうなったらすぐ教えてください」とのこと。
また、唇の乾燥用のアズノール軟膏と、口内の殺菌のためのネオステリングリーン洗口薬が処方されました。
感染症予防の観点からも、口内を清潔に保つのが大事だそうです。
ほっちは手術着からパジャマに戻り、たまごっち再開&のんびり読書になりました。
この後、就寝まで看護師さんが1時間ごとに口内や血圧、点滴のチェックに来てくれました。
再び入眠
メモ
子どもが寝ていてもけっこう忙しい
手術の疲れもあり、ほっちは約2時間爆睡。
(15:40~17:40)
母はこの間に自分の夕飯を売店で買い、無事に手術が終わったことや面会時間などを身内に連絡しました。
そして、たまごっちのお世話も代わりにやったり、手術のことなどを書きとめたりとけっこうせわしない。
でも麻酔が完全に切れて、普段通りのほっちを見ることができたので、数時間前とは気持ち的に全然違いました。
普通って素晴らしい…!!
歯科医師の診察
メモ
退院の見通しがついたのはこのあたりでした
19:00 口腔外科医師の先生が部屋にきて、診察
先生が診てくれて、「口内の出血量も少なく経過は良好、異常なし」とのこと。
そして、
「うがいができるようになったら、洗口液で口内を清潔に保つように」
「熱や痛みが出たらすぐにナースコールしてください」
「明日の朝食、食べられそうだったら五分菜から始めましょう」
「明日の夕方に平熱で、普通食を食べられる状態だったら、明後日にでも退院できますよ」といってくれました。
(帰宅の話が出たとき、ほっち思わずガッツポーズ・笑)
「お子さんだし、早くおうちに帰りたいよね」と優しく問いかけてくれて、
ほっちは首がもげそうなほどうなづいていました。
手術的には経過良好の状態。
ほっちは「笑うと痛い」「腫れてしゃべりづらい」と終始真顔でした。
熱が出ないといいな。
就寝
メモ
念のため、オムツを持ってきてよかった!!
21:00 就寝
“全身麻酔ってことは、もしかして膀胱が機能せずもらしちゃったりするんじゃ…?”と思い、
念のためオムツを2枚持参していたので、それをはかせて就寝。
ほっちは昼間ほとんど寝ていたけど、すんなり眠りにつきました。
母もドキドキしすぎて疲れていたので「やっと休める~」とベッドに入りました。
(ほっちと一緒でせまいですが)
…が、そう簡単にはいかず。
ほっちが夜中にトイレに行きたくて、3回も起きたからです。
手術当日は食事ができないから点滴をする
↓
点滴をすると尿の量が増える
↓
ほっち1人ではトイレに行けないので、母が点滴を引きずって一緒にトイレに行く
↓
母、寝不足
という鬼のコンボ。
オムツにしておいて、心からよかった…!!
結局もらすことはありませんでしたが、おもらしの心配なく母が眠れたのでほんとオムツ万歳!!
“点滴は尿量がふえる”とは聞いていましたが、まさかここまでとは…。
というわけで、ほっちの全身麻酔・手術の当日のまとめでした。
ほっちの様子
手術前は、未知のできごとにもう本当におびえきっていて、見ていてとても心が痛かった。
少しでも和むように(わざと)明るくふるまう母を見て、ほんの少しだけ笑ってくれた。
就寝時にそれとなく「手術、どうだった?」と聞いてみたら…
「(手術室に入るときの)星野源が不気味で怖かった」
※注・ふだんは星野源さん大好きです
あ、やっぱほっちもそう思った?
だよね?!(笑)
ってなった。
いや、娘が指名したのだし、優しいお心づかいなのは百も承知ですが。
ノリノリのBGM♪と私たちの心境の落差がすごくて…!!
もうやけくそで、「♪しゅーじゅつを こえていけ~♪」って歌いました。
とにもかくにも、無事に終わってよかったです。
普通に学校に行ってくれるのがどれだけ幸せなことか、思い知りました。
次回は【術後1日編】です!
こちらからどうぞ。
そして、こんなに長い記事を最後まで読んでくださり、本当にどうもありがとうございました。
少しでも、誰かのお役に立てれば嬉しく思います。